サービス導入の成果
サービス導入のポイント
- 採用試験のペーパーレス化を実現
- テストセンター方式で全国から応募者確保
- Be-Smart導入で合否通知の業務効率化
新型コロナウイルスの影響で、令和2年度にSCOA(テストセンター方式)を導入。この方式により、全国からの応募者確保と受験者の負担軽減を実現しました。また、採用管理システムBe-Smartの導入で、合否通知の業務が大幅に効率化され、1日の大半を使っていた仕事が約30分で完了するようになりました。これにより、応募者数の増加と業務の効率化を同時に達成しています。
SCOA総合適性検査(テストセンター方式)を導入された経緯を教えてください
令和2年度にSCOA(テストセンター方式)を導入した背景には、新型コロナウイルスの流行がありました。当時は一か所に集合して試験を実施することが難しく、試験会場として利用していた大学も利用できない状態でしたので、テストセンター方式で試験を実施せざるを得ませんでした。
現在は新型コロナウイルスの流行は収束に向かっていますが、試験を集合型に戻す予定はないです。集合型での試験は準備や運営の負担が大きいですし、受験者にとっても負担がかかるのでSCOA(テストセンター方式)を継続していく方針です。
実際にSCOAを利用されてどうですか
SCOAの良い点として、他社の試験ではなかなか測定できない事務能力を測定できる点が挙げられます。また、受験者から試験の内容について聞かれた際に「SCOAです」と答えると理解してもらえるので、ある程度の知名度があり受験者にとっても不安感や抵抗感を与えない点は良いと思います。
都内の他市自治体に話を伺うと、「当市も募集をかけたけれど、去年は応募者が減少してしまった」という話を聞くことが多かったです。立川市は、応募者数をキープできています。SCOA(テストセンター方式)を導入してから、北は北海道から南は沖縄まで、全国から試験を受けてくれるようになりました。
私が受験した時は会場型の試験でしたが、当時、受験者に負担の少ないテストセンター方式があれば、絶対にそちらの方が良かったと思います。
採用管理システム Be-Smartを導入いただいた経緯と決め手を教えてください
Be-Smartの導入を検討したきっかけは、合否通知にかかる業務負担の軽減でした。以前は合否通知を紙で送付していました。受験者からの返信用封筒を合格者と不合格者に仕分けをしたうえで、封入作業やダブルチェックなどの作業にかなりの負担がかかっていましたので、これらを効率化したいと考えました。
導入の決め手となったのは、Be-SmartがSCOA(テストセンター方式)と連携している点です。他社のシステムを利用した場合、試験の点数をシステム内に取り込む作業が必要となります。Be-SmartではSCOAの点数が自動的に反映されるため、事務負担をさらに軽減できます。庁内でも業務のDX化が推進されていたため、財政部門にも柔軟に受け入れてもらうことができました。
Be-Smartを導入した効果を教えてください
事務作業がかなり軽減されました。合格通知の印刷や封入、押印などの作業がすべてなくなり、メールの送信も受験者一人ひとりに作成するのではなく、CSVで情報を取り込むことで、合否や面接時間などの異なる文章を一斉送信できるようになりました。以前は半日~1日かかっていた作業が現在では30分弱で完結しています。
また、新卒の学生たちにとっては、この電子システムが当たり前という感覚を持っており、「(電子で)そこまでできて良かった」というよりも標準的なものと認識されています。紙の場合は、文字の確認がしやすいという利点はありますが、時代の変化に合わせて、受験者のニーズに合わせていく必要があります。Be-Smartの導入により、本流に乗れたと思っています。
そのほか、Be-Smartでお気に入りの機能があれば教えてください
当市では、誤送信防止のために送信予約の機能を活用しています。送信予約の前後に内容確認の機会を複数回設けることで、送信ミスのリスクを抑えることができています。
Be-Smartは、試験結果などの情報が受験者に紐づけられているため、合格者と不合格者を間違えるリスクが少なく、安心して作業ができます。また、履歴書をこちらが求める理想に近いフォーマットで作成できる機能も便利だと思います。
採用試験全体として今後の展望をお聞かせください
今後は、情報発信に力を入れていく必要があると感じています。民間企業では、自社の仕事を積極的に発信しています。しかし、自治体の仕事はどこか、「わかっているでしょ」というスタンスがあるように思います。
しかし、それは“見せない”ではなくて、見えていると思い込んでいるだけだと思います。その結果、新入職員が入庁後に思い描いていたものと違い、離職に至ることがあるのかもしれません。
また、業務面ではまだ紙を使っている部分も多くあります。面接時には面接官分の資料を紙の冊子にしているため、ここを省けたらさらにDX化を進めることができると思っています。パソコンやタブレットを用いて、Be-Smartの機能をさらに活用することで、すべてを電子化できると大きく変わっていくのかなと思います。