サービス導入の成果
サービス導入のポイント
- SCOAテストセンター方式で感染リスク低減
- Be-Smart導入で受験者と担当者の負担軽減
- DX化で行政効率化と予算確保を実現
SCOAのテストセンター方式とBe-Smartの導入により、受験者数増加と業務効率化を実現。今後も競争激化が予想されるため、さらなる魅力発信が課題です。
SCOA総合適性検査をテストセンター方式に切り替えた経緯を教えてください
以前から採用試験でSCOAのマークシート方式を利用していて、特別な公務員対策が不要だということをアピールして職員採用を行ってきました。
経緯としては、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い感染リスクを抑えるため、受験者が試験会場内で密にならないよう、大きな会場で実施する必要がありました。そこで近隣の大学をお借りして試験の実施を考えたのですが、日程などの問題で断念しました。
そのような状況の中、SCOAのテストセンター方式なら受験者が都合のよい日時、場所を予約して全国各地で受験ができるため、受験者の感染対策だけでなく、利便性の向上にもつながります。さらに、職員による試験会場の準備や試験実施などの業務が不要となり、業務改善にもなるという思わぬ効果がありました。
採用管理システムBe-Smartの導入効果を教えてください
Be-Smartを導入したのは令和3年度からです。導入前、受験申込受付は窓口もしくは郵送で行っていたため、受験者の負担も大きかったと思います。
採用担当者も申込書を見ながら情報などを一人ひとりデータ入力していたので、入力の誤りがないよう十分に注意を払う必要があり、こちら側の負担も大きかったです。
導入後は、Be-Smartから簡単に受験申し込みができるようになり、またこちら側のデータ入力が不要になるなど、受験者、採用担当者双方にとって負担軽減につながっています。Be-Smartへの移行もそれほどトラブルはなく、スムーズにできたと思います。いくつかの問い合わせはありましたが、もともと学生のほうがオンライン環境にも慣れていますので問題ありませんでした。
Be-Smartは試験結果の通知などをシステムから一斉送信できるため、受験者にすぐ連絡ができて、郵便物の配達日数を気にする必要もありません。また、メールの既読機能により、特に試験に関する日時の変更など、重要な情報を確実に受験者に伝えることができるため、安心感があります。
Be-Smartの導入にあたって予算化が難しい自治体もありますが、予算を取り付けるのは大変ではなかったですか
以前からSCOAのマークシート方式を利用していましたが、テストセンター方式により一人あたりの試験単価はあがりました。しかしながら、コロナ禍で受験者の感染リスクを減らすために必要不可欠な費用であり、行政のDX化が進む中、近隣の自治体でも既に取り組まれていたこともあり、導入を決めました。
Be-Smartの導入についても、費用負担は増えるのですが、職員の負担は減りますし、導入すべきシステムとして理解を得ることができました。
SCOAをテストセンター方式に切り替えたことで浮き彫りになった課題はありますか
SCOA(テストセンター方式)により1次試験の受験者数の確保は見込めるようになりました。しかしその一方で、併願者が増えたために、面接試験の際に他自治体への内定などを理由に、辞退する方が比較的多くなった印象は確かにあります。
現在も合格水準の見直しや受験日の前倒しなど、辞退者を減らすための対策を模索しています。さらに、受験者に稲美町の魅力を感じてもらうため、採用ページのさらなる充実や、公務員採用専用ナビサイトへの掲載といった情報発信の方法を研究しているところです。
SCOA総合適性検査(テストセンター方式)を利用した目的を教えてください
近年、売り手市場の傾向にある中、他自治体との人材確保の競争は激しくなっています。稲美町では、令和3年度からBe-SmartとSCOA(テストセンター方式)を導入したことにより、導入前と比較すると申込者が増加し、その結果、優秀な人材確保につながっています。
新型コロナウイルス感染症は収束に向かっていますが、オンラインを上手く活用した採用試験実施は社会全体の流れでもありますので、使い慣れたBe-SmartとSCOA(テストセンター方式)を今後も活用していくつもりです。
今後の課題について教えてください
先ほど他自治体との人材確保の競争と申し上げましたが、今後も少子化の影響で、公務員を志望する若者が減っていくと考えられます。そういった面でも、他自治体との競争がさらに激しくなる可能性は高いです。
職員の年齢構成をバランス良く維持していくためにも、稲美町職員を希望する受験生を増やしていくことが急務だと思っています。ホームページや広報、SNSなどのさまざまな媒体を通じて、稲美町の魅力発信に引き続き努めていかなくてはいけないと考えています。