変化の激しい時代には、早期に優秀な人材を選抜し、管理者として育成を図る必要があります。また、現状では優秀な人材が上位の管理者へ登用された後に、期待する成果をあげられない場合が多く見られます。上位職への登用に向けて様々な観点から評価します。
マネジメントは、問題解決と意思決定の連続です。昇進・昇格候補者に本研修を実施することにより「管理者の求められるマネジメント行動の発揮度」を行動観察者(アセッサー)の目を通して評価します。
2日間の集合研修の中で、4つの演習課題に取り組んでいただきます。演習において表出した言動を観察し、受講者一人ひとりの持ち味と強み・弱みを客観的に明らかにするともに、今後の能力開発に活かします。
アセスメントセンター試験
管理職として登用する人材選考の信頼性と納得性の獲得
アセスメントセンター試験で評価する4領域
管理者に求められる発揮行動について下記の4つの領域を設定しています。
管理者に求められる 発揮行動の領域 |
具体的な 能力 |
具体的な行動 |
1.知的領域 業務の改革・革新、また 業績向上を目的とした 物事の考え方、問題の 発見・課題の設定がで きているか |
情報把握力 | 他者の発信する情報の要旨を素早くとらえ、活用する |
分析力 | 情報や事実の関連性や因果関係を見出し、論理的に体系立て、問題の本質を明確にする | |
判断力 | 現実に即して考え、対策を立案する | |
決断力 | 自らの責任のもと、進むべき方向・取るべき行動をタイムリーかつ明快に決定する | |
2.実行領域 「知的領域」で発見し た問題・課題について 問題解決あるいは課 題達成を目指して、推 進しているか |
計画力 | 全体的に状況を把握し、具体的な段取りや実行計画を立案する |
率先邁進力 | 自ら進んで取り組み、範を示す | |
セルフコン トロール |
ストレスやプレッシャーのかかる状況においても、常に安定した思考や言動を維持する | |
成果管理力 | 計画や基準にのっとって、粘り強く目標を達成させる。計画等とのズレを修正する | |
3.主体関係性領域 個人・メンバーとの関 係において、自ら働き かける、主体的なコミュ ニケーションを取る といった自発的な存 在感を示しているか |
自立力 | 健全な自己の基準を明確に持って、自主的に行動していく |
説得力 | 相手に自分の考えや主張を効果的に伝え、納得を得る | |
コーディ ネーション |
メンバーの特徴を活かし、効果的な調和・統合を図る | |
インフル エンス |
他者に働きかけ、納得を得て動かす | |
4.受容関係性領域 個人・メンバーとの関 係において、個人・メン バーの声や思い、ある いは置かれている状 況を察知するといった 共感力を示しているか |
傾聴力 | 誠実な姿勢を伝え、信頼感を与えて本音を引き出す |
フレキシ ビリティ |
環境や条件の変化に応じて異質を受け入れ、目標達成のための手段、方法を状況に合わせながら自在に変更する | |
センシティ ビティ |
相手の意見や心情を感じて受け入れる | |
協働力 | 共通目標達成のため協力関係・信頼関係を積極的に構築して維持し、チーム活動に貢献する |