
九州エリアを中心に事業展開されている大手パン製造販売の株式会社フランソア様には、昇進昇格場面においてNOMA総研の『UM-論文』をご利用いただいております。ご担当の管理部人事課・米澤様より、管理職登用試験の現状や課題、昇進昇格と能力開発に関する考え方をお伺いしました。
九州エリアを中心に事業展開されている大手パン製造販売の株式会社フランソア様には、昇進昇格場面においてNOMA総研の『UM-論文』をご利用いただいております。ご担当の管理部人事課・米澤様より、管理職登用試験の現状や課題、昇進昇格と能力開発に関する考え方をお伺いしました。
当社では1等級が最高位で10等級から始まる等級制度を用いています。そのうち10等級から6等級までは、日常業務における評価で制度的に昇格、6等級から上に昇格していくには評価や成績を元に役員会で審査を行い、合否を判断していました。しかしそれでは社内の基準や視点でしか評価を行えていないと感じ、外部の基準による“モノサシ”で能力を審査するべきだと考え、論文試験審査を導入することになりました。
まずNOMA総研に論文審査を委託する決め手となったのは、点数以外にも受験者ごとに採点講師からの個別コメントをフィードバックしてもらえる点でした。人事担当者や対象者の上長が採点講師からの個別コメントを読んでも納得感が高く、また受験者本人にとっても良い点悪い点を的確に指摘されるため、次回は何をすればよいか、どのように考えればよいかなどを整理することができます。これが受験者の成長につながっていると実感しています。
導入当初から従業員の理解が得られたわけではありませんでした。業務内容を理解していない外部業者に審査を依頼することへの違和感を唱える者もいました。しかし、それでも論文試験を行う理由と必要性を説いていきました。
その結果、今では積極的に論文試験に臨み、準備として自己研鑽に励む社員が増えてきました。事前に(NOMA総研が作成した)“学習の手引き”を読むことはもちろん、文章の書き方講座を自ら見つけて参加する者もいます。人事課が主催する受験対象者の研修の中でも、論述の仕方や問題解決の考え方などの指導を真剣に受講しています。その積み重ねからか、徐々に社内全体の論述レベルが上がってきたように感じます。
確かに、提出前の論文原稿をチェックしてほしいと人事課に相談してくる社員も増えてきました。提出前に上司が確認し、論述内容について部下と話し合うといった部門も出てきています。現状の問題点を整理し、部門や社内で共有して考えをまとめるなど、昇格試験が良いきっかけになっています。
また、当社としても論点を整理したり、伝えたりする力は必要だと考えています。等級が上がれば上がるほど、文章で説明する機会は増えるものだと考えます。例えば、部門全体に対して端的にメッセージを伝えるとか。論文を作成することは、まさに論点の整理力と伝える力が不可欠です。論文試験を昇格試験として続けてきたことにより、これらの能力の重要性が社内に浸透してきたものだと実感しています。
日常の業務における考課は、実績すなわち“過去のことを評価している”ものだと考えています。一方、昇格試験は「この従業員が昇格したら、どんな効果をもたらしてくれるだろう」と考える“未来の予測”だと思っています。昇格した従業員が当社の未来を作り出す。その未来のために必要な能力や知識の醸成を会社全体でサポートする。そんな姿を昇格試験や人材育成に求めています。
論文試験を導入して約5年。論点の整理や伝える力は浸透してきましたので、今後は直面した状況の課題解決力や状況に合わせた行動力の発揮といった異なる能力を開発できる試験や教育を検討していきたいと考えています。
更新日:2022/06/03
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